阿闍世太子(あじゃせたいし)

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 浄土三部経の中の仏説 観無量寿経(ぶっせつ かんむりょうじゅきょう)に書かれている お話で御座います。(^O^)

 韋提希夫人(いだいけふじん)は、年齢を重(かさ)ねるにつれ、夫である頻婆娑羅王(びんばしゃらおう)の寵愛(ちょうあい)を受け続けたい為に、子供を欲しいと思うようになりました。そこで、占い師に占わした処、森の仙人が三年後に入滅して、夫人の御胎(おなか)に宿るとのことでありました。ところが、夫人は待てなかったのです。愛は待つことと言われますが、この待てなかったことが、後で悲劇となります。この森の仙人を亡き者にします。その際、この仙人は、この怨(うら)みは必ず晴らすと言って、亡くなります。

 そして、夫人は身籠(みごも)りました。ところが、仙人の最後の言葉を思い出し、気になりました。そこで、国中の有名な人相観、占い師等を集めて、御胎(おなか)の中の王子の運命を占わせました。すると、どの人相観も、占い師も、この王子が生まれて、成長したならば、父を弑逆(しぎゃく)(主君や父親を殺すこと)し、母を幽閉する相があらわれているから、幼いうちに息の根を絶(た)ち、禍根(かこん)を剿絶(そうぜつ)(根絶やしにすること)するに如(し)かず、と奏上します。

 それで、国王の勅(みことのり)があり、夫人は背(そむ)くわけにはいかず、幼い阿闍世太子を高楼(こうろう)から落としました。ところが、無事でありましたので、二度目、三度目と、五階、更に、七階の高楼から太子を落としました。そのときに、太子の左の指が折れていました。

 この出生の秘密を提婆達多(だいばだった)は、成長した太子に話しました。

 何故、このようなことをしたかは、提婆達多が、悉達太子(しったたいし)(釈尊)とライバル同士であり、耶輸陀羅姫(やしゅだらひめ)をめぐって、競争に負けたからだという説があります。

 提婆達多は、阿闍世太子に、国民は太子のことを未生怨(みしょうおん)(産まれる前の怨み)とあだ名して呼んでいると告げます。更に、太子を国民は 婆羅留指(ばらるし)(指が折れたものという意味)とあだ名していると伝えます。

 それを聞いた太子は、父である国王を幽閉します。

 食事を与えず、そろそろ参(まい)っているだろうと思うと、国王の顔色は良かったのです。夫人が食事を差し入れていたからでありました。瓔珞(ようらく)(古代印度[インド]の、玉を繋[つな]いだ首飾りのこと)の中には蒲桃(ぶどう)(葡萄のこと)の漿(こんず)を入れ、肌には酥蜜(そみつ)(牛の乳を精製したもの[酥]と蜂蜜)をもって化粧下とし、その上に小麦粉を塗って白粉(おしろい)の代わりにしました。国王は、小麦粉を食し、蒲桃の漿を飲んで栄養を摂取(と)りました。

 夫人までも自分に背(そむ)いていると、太子は、夫人も幽閉しました。

 そして、国王も夫人も、飢餓で崩御(ほうぎょ)しました。

 太子の頸筋に出来たわずかの湿疹が、国王を幽閉する前頃から、悪瘡となり、全身に広がって来ました。

 そこに、釈尊があらわれ、悪瘡を癒し、今、国王は極楽浄土に誕生して、勢至菩薩(せいしぼさつ)となっており、既に、夫人は浄土に成仏して観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)になっている、と太子に告げました。

 精神分析では、「阿闍世コンプレックス」という論文があります。これは、某・日本人からジークムント・フロイト(独[ドイツ]語: Sigmund Freud)(オーストリアの精神分析学者、精神科医。)に提出されました。

 友人は、阿闍世太子にコンプレックスと付けるのは抵抗があるとの旨のことを言っていました。

 アルフレッド・アドラー(独[ドイツ]語: Alfred Adler)(オーストリア出身の精神科医、心理学者。)が劣等コンプレックスを言い、それが有名となったので、コンプレックスと謂(い)うと、劣等感と思われているようであります。しかし乍(なが)ら、コンプレックス(英語:complex)の本来の意味は、「心的複合体」ということであります。

 西洋のエディプス・コンプレックス(独語:Oedipuskomplex)や東洋の阿闍世コンプレックスに比べると、日本で云われているマザー・コンプレックスは可愛(かわい)く思われます。

 以前、ネパールの王室で、「王子が、国王や妃をはじめ、国王一家を銃で・・・(ネガティブ[negative]で御座いますし、お読み下さっている賢明な方々[かたがた]はすぐに おわかり頂けると存じ上げましたので、これ以降を割愛させて頂きました。)」という記事(出来事)がありました。友人に、あの辺(あた)りでは、現在でも、阿闍世太子の影響があるのではないか、と話しましたら、頷(うなず)いてくれました。

 ここ迄は、10数年前に書かせて頂いた内容を記させて頂きました。


 さて、最近、ボランティアで カウンセリング(英語:counseling)を(おこな)っている、男子大学4年生のクライエント(client)で、高校生のときに 父親のせいで 精神科医に統合失調症と診断されたとして、父親を怨んでいる(かた)が見えます。いまだに、精神薬を服用しているとのことです。

 また、「三つ子の魂百まで」と云われますが、三才のときに、母親がプリンをくれなくて、目の前でプリンを食べられて、食べ物の怨みもあるとのことです。

 父親も、母親も殺したいと言います。

 幼児体験の三才のときの怨めしいという感情に、どんどんリビドー(羅[ラテン]語: Libido)が集まって、出来た固まりのことを固着(心理学用語)といいます。固着すると、リビドーが特定の発達段階に停滞し、その後のパーソナリティ(personality)(人格)の形成に影響を与えることになります。

 一方、一般的に、ストレッサー(stressor)(去る10月29日(水)の「身体の効率」のブログで、この意味を詳細に記させて頂きました。)が掛(か)かると、退行すると言われています。

 外見的にも、言動でも、普段はわかりませんが、退行して、三才のとき迄至って、そこに固着が存在すると、その感情が発現します。

 パン屋でアルバイトを始めたとのことですが、一か月後に伺うと、直(す)ぐに 解雇になったとのことで御座いました。

 

 ときに、昨日 すなわち 12月8日(月)の「ストロークの補充」のブログで、「親のいる子供は、そこ迄沢山(たくさん)の品物を持って行くことは少ないです。」と お伝え申し上げましたが、この方(かた)は本を28冊位持って行きます。祈り乍(なが)らストロークの補充をさせて頂いております。

 

 (義務教育の方々かたがたに 美しい日本語を 正しい読みかたで 御覧頂こうと思いまして、当初から 振り仮名ふりがなを付けております)

 本日も、最後 まで  お読み頂き、誠にありがとうございます。唯々感謝。(^-^)

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